油絵を飾るとき、額に入れる必要があると思っていませんか?
しかし、額装には手間とコストがかかるため、気軽に始められない方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、「額なしで油絵を飾る方法」です。
額を気にしなくて良いのであれば気軽に飾れる上に、お部屋がモダンでスタイリッシュな雰囲気に。
この記事では以下のことを解説していきます。
- 油絵を額なしでおしゃれに飾る様々な方法
- 額に入れた方がよいケースとそのタイミング
- 油絵の保存で気をつけるべきこと
「額がなくてどうしよう」
とお困りの方、参考にしてみてくださいね!
油絵を額なしでおしゃれに飾る方法は
油絵を額装しないで飾る、以下の3つの飾り方をご紹介します。
- 壁に掛ける
- 家具の上に置く
- 床に立て掛ける
どれもすぐに実践できる飾り方です。
額がないことのメリットは、油絵のリアルな素材感や質感を楽しむことができる点です。
さらに額がないぶん、狭いスペースでも、よりコンパクトに飾れます。
油絵を額なしで飾る① 壁に掛ける
油絵を額なしで飾ると、モダンでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
画鋲やフックを使って壁に掛ける方法と、「ひっつき虫」というアイテムを用いる方法をご紹介しますね。
画鋲やフックを使う
画鋲やフックを使えば、油絵を簡単に壁に掛けられます。画鋲は小さな油絵の時に限られますが、フックは大きな作品を飾る際にも安心して飾ることができます。
小さめの油絵であればキャンバスの重量は軽めで、画鋲が2~4個ほどあれば十分重さに耐えられます。ちなみに画鋲は「ダルマ型」「ダルマ画鋲」と呼ばれる突起のあるものを選びましょう。
一方、フックの場合は大きめの油絵でもしっかりと壁に固定することができます。
フックを使う場合は、以下の手順を行ってくださいね。
- キャンバスの裏に紐を通すための金属をつける
- 紐を通して結ぶ
- 壁に取りつけたフックに掛ける
ちなみにフックは紐を通したキャンバスの下に隠れますので、外からは見えません。
また、壁に穴を開けないタイプのフックも販売されています。フックには耐荷重の種類がありますので、適したものを選びましょう。
ひっつき虫を使う
ひっつき虫は練りゴムのような材質で、壁に穴を開けずに油絵を掛けられるのが最大のメリットです。ちぎって指でもんで貼るだけ、何度でも貼り直し可能の便利なアイテムです。
ただし、耐荷重はあまりありませんので、最大で3号までくらいの小さめのキャンバスに限られます。
油絵を額なしで飾る② 家具の上に置く
テーブルやチェスト、本棚の上などの家具の上にキャンバスをそのまま置くのも、お洒落な油絵の飾り方です。額なしならではの作品の質感や素材の味わいを、近くで堪能できるのも魅力的ですね。
油絵をオブジェのように飾ってみると、お部屋がぐっとおしゃれな空間に早変わりします。
置く場所によってはは油絵が滑って家具から落下しやすいので、心配な場合は額縁立てを使って位置を固定しましょう。
油絵を額なしで飾る③ 床の上に置く
油絵の大胆な飾り方として、床の上に置くという方法もあります。
画家が自らの作品の数々をアトリエの床に立てかけているようなイメージですね。
狭い日本の住宅事情では若干ハードルが高いですが、興味がある方はチャレンジしてみてください。
床の上に立てかけて飾る
油絵を床置きすることで、お部屋の一角を印象的なアートスペースに変えることができます。ただし、床置きには自作の絵やモダンな絵画、抽象画、そして大きめの作品が向いているでしょう。
スペースに十分なゆとりがない場合は、倒れたり導線の邪魔にならないように注意してください。
また、ディスプレイとして置いていることが誰の目にもわかるように、明確に飾ることが重要です。
イーゼルに置く
油絵を床に直接置くのはちょっと…という場合に便利なのが「イーゼル」です。
イーゼルはインテリアとしての存在感もあり、絵画を至近距離で鑑賞できる点も魅力的。油絵を飾る場所を自在に変えられるイーゼルは、インテリア空間の演出としても重宝するアイテムといえるでしょう。
イーゼルにはさまざまなタイプのものが販売されており、絵のサイズによって高さを調節できるものが便利です。
油絵を長持ちさせる保存のポイント
油絵を額装しない場合は、色あせや絵具のはがれなどの経年劣化や、カビの発生などに特に注意が必要です。
直射日光を当てない
油絵は、たとえ額装してあったとしても直射日光の当たらない場所に飾ることが重要です。額なしで飾る際は、特に気をつける必要があります。
直射日光や紫外線は油絵の色あせや劣化を加速させる大きな原因となり、特に青や赤などの色が強い作品は、日光による変色のリスクが高くなります。
窓から差し込む直射日光が当たる場所は避け、間接的な採光となる場所を選びましょう。
湿気や湿度から守る
額なしで油絵を飾る場合、湿気や湿度への対策も重要になってきます。湿気が適切でないと、カビの発生や絵具のはがれ、ひび割れなどの劣化の原因となります。
理想的な湿度は50%~60%と言われており、湿気が多くカビが発生しやすい梅雨時は特に注意が必要です。定期的に陰干しし、湿気を飛ばすというような細かなケアを心がけてください。
また、逆に乾燥し過ぎてもひび割れの原因となります。
ほこりを払う
額なしで油絵を飾っている場合は、こまめにほこりを払うことが大切です。
作品にダメージを与えないように、乾いた柔らかいブラシやハケなどで払い落としましょう。決して濡れた布で拭いたりしないように注意してください。
使い勝手の良い道具としては、ちょっとプロっぽいですが「羽根ぼうき」がおすすめです。細かなほこりをストレスなく優しく払うことができますよ。
額縁が必要な油絵とそのタイミング
油絵を額なしで飾ると、インテリアのアクセントとしてスタイリッシュな演出が可能です。
しかし、作品の価値、飾る目的や期間によっては、額装することがおすすめな場合も多くあります。
- 思い入れのある絵を長期的に飾る場合
- 油絵が完全に乾燥してから本格的に飾る場合
などですね。
思い入れのある絵を長期的に飾る時
思い入れのある油絵を大切に飾りたい場合は、作品保護の観点からも額に入れることをおすすめします。また、そうすることで飾り方の品位も高まるでしょう。
額なしで長期間飾った場合、ホコリの付着や作品の損傷など、不要なリスクが高くなります。
例えば、両親や祖父母から譲り受けた思い出の作品や、有名作家の代表作なども、額装して丁寧に扱いたいものです。
油絵が完全に乾き、本格的に飾ることに決めた時
額なしで油絵を飾るのは、気軽に楽しめる一時的な方法としては良いでしょう。
しかし、油絵が完全に乾燥し、長期的に大切に保管・鑑賞することを決めた際は、額装することをおすすめします。
厚塗りの油絵が完全に乾くには、半年ほどかかると言われています。この期間に飾る場所や飾り方の計画を立て、額装の準備を進めると良いでしょう。
油絵を額装する際の額縁選びのポイント
額なしで飾っていた大切な油絵を、より丁寧に扱い長く保存するためには、いずれ額装することをおすすめします。
しかし、油絵を額装する際には厚み・サイズなど、特有の注意点があります。また、額縁には保護機能として、UVカット機能や防虫、防湿効果を備えたものもあります。
作品にふさわしい額縁を選んで、油絵を経年劣化から守り、長く大切に保存していきましょう。
油絵用の厚みのある額を選ぶ
キャンバスには厚みがあるため、油絵用の額縁は専用のものが必要
油絵はキャンバス自体に厚みがある上、絵の具が擦れないように、額縁のガラス面との間に隙間が必要になります。水彩画や賞状用など一般的な額縁は厚みが薄く、油絵を飾るのには不向きです。
油絵専用の額縁を選ぶことが大切です。
額のサイズはピッタリなものを選ぶ
額のサイズはピッタリなものを選びましょう。
額装するとキャンバスのサイズより一回り大きくなるので、飾る場所には余裕をもって
油絵用の額として一般的な規格サイズごとの展開がありますので、適切なサイズを選びましょう。
額装すると一回り大きくなることを想定して、余裕をもって油絵を飾れる場所を決めましょう。
規格サイズ外の絵画は特注する
規格サイズ外の油絵は、額縁屋さんに特注すること
油絵の額縁の規格サイズは何十種類とあり、細かく分かれています。
規格サイズ内であればぴったりのものがあるはずですが、特殊サイズや特殊な形の作品を額装したい場合は、特注が必要です。
まとめ
油絵を額なしで飾るアイデアと、額装した方が良い場合についてお伝えしました。
気に入った油絵があれば、まずは気軽に飾ってみませんか?
ライフスタイルに合わせて、上手に油絵を取り入れてみてくださいね。
絵を飾ると気分が変わりますよ~♪